とりあえず証券会社で口座を開設はしてみた。さぁ株式投資を始めるために勉強しようとネットで調べても、サイトによって書いてあることは違うし、どの投資手法がいいのか分からない…ということはありませんか?
そんな方に、少しでも参考になるように投資手法の違いとオススメを書いてみたいと思います。
ちなみに僕は、株式投資の利益もあり50代前半でサイドFIREしました。資格はFP2級と簿記2級くらいですが、株式投資歴は20年ありますので、参考にしてみてください。
投資手法ってどんなものがある?
「投資手法」とネットで検索しても、その種類や説明はサイトによって書いてあることもまちまちです。
色々な考え方はあると思いますが、投資初心者の方が選択するとしたら、僕は大きく次の3つに分かれると考えています。
- ファンダメンタルズ分析に基づいて投資するやり方
- テクニカル分析に基づいて投資するやり方
- インデックスに連動する国際分散投資ができる投資商品を持ち続けるやり方
では、それぞれの投資手法について詳しく見ていきます。
ファンダメンタルズ分析に基づいた投資とは
ファンダメンタルズ分析とは、企業の業績や資産など企業そのものや企業のこれからを評価して、現在の株価と比べて安いか高いかを判断して投資するものです。
簡単に言うと、「この企業はすごい新製品を出してバカ売れしているのに評価されていない」や「この企業は、都心の土地や現金をたくさん持っているのに評価が低い」などです。
特徴
企業の評価が1日や1週間で変わることは少ないので、基本、長期間の投資となります。
また、ファンダメンタルズ分析を行うためには、様々な知識が必要となります。本格的に勉強しようとすると、経済の知識や簿記の知識なども必要となります。
そうやって勉強したとしても、企業分析を専門とするプロに勝てるかというと、難しいところです。また、ファンダメンタルズ分析は無意味だという人もいます。
しかし、実際にファンダメンタルズ分析で大きく資産を増やしている個人投資家はたくさんいます。また、ファンダメンタルズ分析だけで投資する人もいますが、テクニカル分析も併せて買い時や売り時を判断する人もいます。
ファンダメンタルズ分析は株式投資の王道といえますが、それなりに勉強する必要があります。
具体例
ファンダメンタルズ分析と言っても、ネットを見ると色々なやり方があります。僕がぱっと思いつくものは次のとおりです。
〇バリュー株(割安株)投資・・・企業の利益や資産からみて割安な株を買う方法で基本は中長期で株を持ち続けます。きちんと勉強すれば、個人投資家でも勝てる可能性は十分あると思います。
〇グロース株(成長株)投資・・・企業の成長性からみて割安な株を買う方法です。うまく成長する優良株を見つけて持ち続けることができれば、大きく勝てる可能性があります。ただ、失敗した時のダメージはバリュー株投資に比べて大きいです。
〇高配当株投資・・・企業が出す配当に着目して株を買う方法です。短期間で大きく勝つよりも、配当を出し続けてくれる株を長期で持ち続けて配当をもらいます。最近、個人投資家に人気があり本も色々出版されています。
〇優待株投資・・・企業が出す株主優待に着目して株を買う方法です。テレビでよく見る桐谷さんの投資手法です。株価が安い時に買って持ち続ければ生活を豊かにしてくれます。ただ、最近は株主優待を廃止する企業も目立つようになってきたので注意が必要です。
〇IPO投資・・・企業が新たに上場する時に、希望する投資家に株が割り当てられます。割り当てられた株は、上場時に値上がりすることが多いので、短期間で売却して利益を得る方法です。勝てる可能性は高いのですが、人気のあるIPO株を入手することは非常に困難です。
この表は、投資初心者の方に向けた僕の主観ですので、難易度が低いから簡単に勝てるという訳ではありません。また、オススメ度は投資初心者の方が始めるのに、大けがをしにくいものをオススメにしています。
オススメする人
ファンダメンタルズ分析にも色々なやり方があり、一概には言えないのですがオススメするのは、こんな人です。
- 株式投資に本気で取り組みたい
- 継続的に勉強することができる
- 日中に株価を見れない人(常に株価を監視する必要がない)
- 経済の知識を身に着けたい
- 自分の力で勝ちたい
ただ、最初は失敗することになると思います。知識だけでなく、経験も必要となるので最初は少額から始めて、徐々に慣れてください。
テクニカル分析に基づいた投資とは
テクニカル分析とは、株価の動きや過去の動向に着目して、株価が上がるか下がるかを判断するやり方です。
簡単に言うと、「過去にこのパターンでは上がることが多かったから今回も上がる可能性が高い」というものです。
特徴
テクニカル分析に基づいて投資する場合は、基本、投資期間は短いです
また、テクニカル分析だけで投資する場合、極端な話、ある企業の株を買ったけど、その企業が何を売っているかも知らないということがあります。
分かりやすい例として、「デイトレーダー」という言葉を聞いたことはありませんか?デイトレーダーは、株を買ってもその日のうちに売ります。
デイトレーダーが着目するのは、株価の値動きです。企業の3年後の利益がどうなっているかは関係ありません。
それと、僕の主観にはなりますが、テクニカル分析は投資詐欺に使われることが多いように思います。それらしい複雑そうな分析を説明して「売買シグナルを教えるから、そのとおり売買すると大きな利益がでる」などと高額な顧問料を取るケースは詐欺と思ってください。テクニカル分析だけでなく、「特別な情報があるから今すぐ上がる株を教える」なども典型的な詐欺です。
具体例
テクニカル分析といっても色々あります。ありすぎてすべては紹介できません。
- 移動平均線
- パラボリック
- ストキャスティクス
- RSI
- サイコロジカルライン
- ボリュームレシオ
- 一目均衡表
- フィボナッチ
- ボリンジャーバンド
など、まだまだあるとは思いますが正直、僕は人に説明できるほど使っていません。僕が参考にしているのは、移動平均線やRSIくらいです。
オススメする人
僕も最初、何の株を買えばいいか分からず、テクニカル分析で知った「ゴールデンクロス」というサインを使って株を買いました。なんか名前が凄そうですよね(笑)。
しかし、なかなか上手くいかず、他のテクニカル分析を調べて色々試しました。でも結局勝ったり負けたりしながら、トータルでは負けていきました。
結局、僕はテクニカル分析だけで投資することは辞めました。
一つのテクニカル分析の手法が通用する時期があったとしても、永遠に勝ち続ける方法はないのかもしれない。あったとしても誰も教えてくれませんよね。
今の僕の考えでは、
「特別な才能のない僕では、テクニカル分析だけで継続的に勝つことはできない。しかし、テクニカル分析は株の買われすぎや売られすぎといった目安を教えてくれる。」
という結論に至りました。
ですので、僕は投資初心者の方にテクニカル分析だけで投資することはオススメしていません。ただ、参考になることはあるので、知っておいた方がいいとは思います。
しかし、これはあくまで僕の考えです。あなたは、テスタさんという方をご存じですか?最近テレビでも見る個人投資家の方です。
もちろん僕は直接お会いしたことはないですし、YouTubeやネットで見るだけですが、デイトレードを中心に累計100億円以上の利益をあげておられるそうです。
投資手法は違いますが、僕はテスタさんのファンです。テスタさんの話されている内容やお人柄から、100億円という話も嘘ではないと思っています。
ですから、テクニカル分析で勝てなかったのは僕に才能と努力する覚悟がなかったからだと思います。ただ、テスタさんが、もしその投資手法を教えてくれたとしても、勝てるようにはならないと思います。たくさんの勉強と試行錯誤を繰り返して、それでも勝てるようになるのは、ごく一部の人だと思います。
という訳で、僕は初心者の方にテクニカル分析だけで投資するのはオススメしませんが、一応オススメする人を書いておきます。
まぁ、勝てない僕の意見ですが(笑)。
- 株価を定期的に見れる
- 自制心が強い(損切りが重要になります)
- 地道な検証ができる
- 簡単に必勝法が手に入ることはないと理解している
インデックスに連動する長期国際分散投資とは
インデックスとは、個別の株ではなく株式市場全体の動きを表す指数のことです。日本で言えば日経平均やTOPIX、アメリカで言えばダウ平均やS&P500指数などです。
例えば、ダウ平均はアメリカを代表する30銘柄の株価を指数化したもので、S&P500指数は名前の通りアメリカの代表的な企業約500銘柄の株価を指数化したものです。
このダウ平均やS&P500指数と同じ動きをするように設計された投資商品を購入すると、アメリカの代表的な企業の株を少しずつ購入するのとほぼ同じ効果があります。
具体的な投資商品は、投資信託やETFというものになります。
あえて、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析と分けたのは、このやり方は株価の今後を予想しない方法だからです。ただひたすら買って持ち続けるだけです。
特徴
例えばS&P500指数に連動する投資信託を購入すると、APPLEやAMAZONといった超優良企業を少しずつ持っているのとほぼ同じことになります。(ここで「ほぼ」と言っているのは、投資信託には信託報酬という手数料みたいなものがあるのと、議決権がないなど多少の違いがあるためです)
インデックス投資の良いところは、広く分散して投資するので、もしある企業が不祥事を起こして株価が急落しても、全体として見れば影響は限定的になることです。
逆に言うと、ある企業が画期的な新製品を発売して株価が急騰したとしても、全体で見ればそんなに上昇しません。
それと、日本のTOPIXなどに連動する投資商品には関係ありませんが、国外のインデックスに投資する場合は為替の影響を受けます。株価が下がらなくとも円高になれば評価額が下がります。
具体例
インデックスの代表的なものは次のとおりです。
- ダウ平均・・・ダウ・ジョーンズ工業株価平均のことで、アメリカを代表する30銘柄で構成されます。
- S&P500指数・・・アメリカの主要500銘柄を指数化したものです。
- 日経平均・・・日本の主要225銘柄を指数化したものです。
- TOPIX・・・東証株価指数のことで、東証に上場している銘柄を広く指数化したものです。
- オール・カントリー・・・全世界株式を指数にしたものです。
このうち、僕がオススメするのは「S&P500指数」か「オール・カントリー」に連動するもので、具体的には、
- eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
- eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
となります。この2つは、人気ランキングでも上位にあり規模も大きいですし、信託報酬も安いです。
オススメする人
インデックス投資をオススメする人は、こんな人です。
- 投資の勉強にあまり時間をかけたくない
- 株価のことを気にしたくない
- 今すぐ大儲けしたいのではなく、20年や30年後の老後資金を何とかしたい
- 極力リスクを取りたくない
もし、インデックス投資を始めるのであれば、新NISAを活用してください。
それと、長期でコツコツと積み立てていくことをオススメします。もし、暴落が来ても気にしないでください。むしろ暴落が早めに来た方がありがたいです。
長期でみて、年間に10%も増えれば御の字と思って、ひたすら積み立ててください。
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございます。
結論として僕は、投資初心者の方であまり投資の勉強に時間を割きたくない人には、インデックスに連動する長期国際分散投資をオススメします。
また、本格的に株式投資を勉強して大きく勝ちたいと思う人には、ファンダメンタルズ投資をオススメします。
ちなみに僕は、株式投資が好きなのでファンダメンタルズ分析を基に投資をしていますが、数年後の企業の業績予測なんて結局できないとあきらめてしまいました。もうなんとなく安いとか高いという感覚だけで投資していますので偉そうなことは言えません(笑)。
そんな僕でもリーマンショックを乗り越え、何とか勝ってこれましたので株式投資は素晴らしいと思います。
それでは、あなたが株式投資で勝ち続けることを願っています。